ダイワでは、複合メタル・オールメタル・ナイロン・フロロカーボン・PEと、すべての種類の水中糸をラインナップしています。
とはいえ、鮎釣り初心者の場合、どれを選んだらよいのか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。
そこで本記事では、水中糸の選び方を解説します。
また、ダイワの水中糸の特徴もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
鮎釣り「水中糸」の選び方4つのポイント

種類
鮎釣りの水中糸には、大きく分けて以下の3種類があります。
- 金属ライン(複合メタル・オールメタル)
- 樹脂ライン(ナイロン・フロロカーボン)
- PEライン
金属ライン(複合メタル・オールメタル)
金属ラインは、比重の高さを利用してオトリを底に沈ませやすいのが利点です。
繊維と金属糸を撚り合わせた「複合ライン」と、金属糸だけで撚り合わせた「オールメタルライン」があり、瀬釣りに適しています。
伸びない金属ならではの感度の良さが魅力。
また、同じ太さなら樹脂ラインよりも強度に優れており、より細い号数を選択できるのもメリットです。
水中糸は細いほど水の抵抗を抑えられ、強い流れでオトリを沈ませやすくなります。
撚り合わせではなく、金属の単線タイプも以前はありましたが、現時点ではありません。
引張強度に優れているものの、ねじれや折れ曲がるキンクやカールになると、あっけなく切れます。
樹脂ライン(ナイロン・フロロカーボン)
樹脂ラインは、さまざまな釣りに使われている一般的なラインです。
ナイロンラインと、「ポリフッ化ビニリデン」というプラスチック樹脂で作られるフロロカーボンラインがあります。
ナイロンラインは伸びる素材でしなやかさがあり、フロロカーボンラインはややパリッと張りがあってナイロンラインより伸びが少ないです。
金属ラインと比べて水に浮きやすく、水の抵抗を利用してオトリを操作する「オバセ」を取る泳がせ釣りに適しています。
PEライン
PEラインとは、極細のポリエチレン素材の原糸数本を編み込んだラインです。
比重が0.97で水より軽く、伸びない素材で感度に優れています。
さまざまな釣りジャンルでリールに巻くラインとして一般的ですが、鮎釣りの水中糸としては少数派です。
スレに弱い特性があり、ささくれてしまうと切れやすくなります。
水中糸の特性比較
比較項目 | 金属ライン | 樹脂ライン | PEライン |
比重 | 高い | 金属ラインより低い | もっとも低い |
感度 | 高い | 普通 | 高い |
伸び | 少ない | ある | 少ない |
耐摩耗性 | 強い ※複合メタルはやや劣る | やや強い ※ナイロンはやや劣る | 弱い |
引張強度 | 強い | 普通 | 強い |
比重
ラインの種類によって比重が異なり、数値が高いほど沈みやすく、低いほど水に浮きやすいことを意味しています。
一般的に、比重が高いほど瀬釣り、低いほど泳がせ釣りに適しているとされていますが、あくまで目安です。
自分で使ってみて、河川の規模や狙うポイント、釣りスタイルに合わせて選びましょう。
種類 | 比重 |
金属ライン | 2~14ほど ※製品によって異ります |
フロロカーボンライン | 1.78 |
ナイロンライン | 1.14 |
PEライン | 0.98 |
号数
水中糸の号数は、ラインの太さを表しています。
ポイントや釣れる鮎の大きさなどに合わせて選ぶのが一般的。
オールラウンドに使いやすいとされる目安が、金属系ライン0.05~0.1号、樹脂ライン0.175~0.3号ほどです。
状況 | 金属ライン | 樹脂ライン |
初期・小型鮎 | 0.05号以下 | 0.15号~0.2号 |
オールラウンド | 0.05~0.1号 | 0.175~0.3号 |
激流・大鮎狙い | 0.15号以上 | 0.4号以上 |
スプールに巻いてある長さ
水中糸は製品によってスプールに巻いてある長さが異なります。
水中糸を何メートル取るかに合わせて選べると、無駄がなく経済的です。
中途半端に余るなら、小河川用などとして流用できますので、極端に神経質になる必要はないと思います。
ダイワの鮎釣り「水中糸」全ラインナップ
水中糸の選び方がわかったところで、ダイワから販売されている製品を見ていきましょう。
ダイワでは、金属ライン・樹脂ライン・PEラインとすべての種類が揃っています。
複合メタルライン「メタコンポデュラヘビー」

高比重5.0の複合メタルラインです。
従来モデルと比べて耐摩耗性が大幅にアップ。
タングステンワイヤーと高強力繊維の複合化により、高強力を実現しています。
特殊複合構造によって、キンクやカールの発生を抑制している点にも注目です。
- 比重:5.0
- 号数:0.05,0.07,0.1,0.125,0.15,0.2
- カラー :アイボリー
- 巻糸量:12m、24m
- メーカー希望価格:12m=3,900円、24m=6,900円
複合メタルライン「メタコンポデュラ」

比重2.1の複合メタルラインです。
低比重でオールラウンドに使いやすい点がおすすめポイント。
特殊素材のハイテンションワイヤーと高強力繊維の複合でコスレに強く、高強力を発揮します。
表面コーティング加工で表面抵抗を軽減しており、水切れや目印の移動がスムーズです。
- 比重:2.1
- 号数:0.04,0.05,0.07,0.1,0.125,0.15,0.2,0.4
- カラー :ライトイエロー
- 巻糸量:16m、28m
- メーカー希望価格:16m=3,800円、28m=6,500円
オールメタルライン「ハイパーエムステージEX」

タングステンとSUSのオールメタルラインです。
14.9の高比重で、強い流れの中でもオトリを安定させることが可能。
線径が真円に近いため水切りが良く、目印の移動もスムーズでゴミも掛かりにくくなっています。
コーティングが強化されオールメタルラインにありがちな、キンクやカールといったトラブルを激減させているのもおすすめポイントです。
- 比重:14.9
- 号数:0.05,0.07,0.1,0.125,0.15,0.2,0.4
- カラー :ライムグリーン
- 巻糸量:12m、24m
- メーカー希望価格:12m=3,900円、24m=6,600円
ナイロンライン「スペクトロン 制覇」

ダイワ独自の撥水加工「UWR加工(ウルトラ撥水)」を施しているナイロンラインです。
糸のべたつきを大幅に軽減しており、撥水能力と効果持続力が大幅に向上しています。
定番・万能カラーの「クリア」と、高い視認性で仕掛け作りや実釣での操作性をサポートする「ライムグリーン」の2カラーから選べます。
- 比重:1.14
- 号数:0.1,0.125,0.15,0.175,0.2,0.25,0.3,0.35,0.4,0.5,0.6,0.8
- カラー :クリアー、ライムグリーン
- 巻糸量:50m
- メーカー希望価格:2,100円
フロロカーボンライン「タフロン速攻」

高強力・高感度にしなやかさをプラスしたフロロカーボンラインです。
糸に適度な張りとしなやかさがあり、扱いやすいのが特徴。
高次元の直線・結節強力を引き出す設計により、細糸でも安心して使えます。
設計強力をそのままパッケージングすることで、安定した結節強力を実現する「平行巻DPLS」を採用しています。
- 比重:1.78
- 号数:0.1,0.125,0.15,0.175,0.2,0.25,0.3,0.4,0.5,0.6,0.8
- カラー :ナチュラル
- 巻糸量:60m
- メーカー希望価格:1,850円
ダイワ「水中糸」全ラインナップ比較表
製品 | 種類 | 比重 | 号数 | カラー | 巻糸量 | メーカー希望価格 |
![]() メタコンポデュラ | 複合メタルライン | 2.1 | 0.04,0.05,0.07,0.1,0.125,0.15,0.2,0.4 | ライトイエロー | 16m 28m | 16m=3,800円28m=6,500円 |
![]() メタコンポデュラヘビー | 複合メタルライン | 5.0 | 0.05,0.07,0.1,0.125,0.15,0.2 | アイボリー | 12m 24m | 12m=3,900円 24m=6,900円 |
![]() ハイパーエムステージEX | オールメタルライン | 14.9 | 0.05,0.07,0.1,0.125,0.15,0.2,0.4 | ライムグリーン | 12m 24m | 12m=3,900円 24m=6,600円 |
![]() スペクトロン 制覇 | ナイロンライン | 1.14 | 0.1,0.125,0.15,0.175,0.2,0.25,0.3,0.35,0.4,0.5,0.6,0.8 | クリアー ライムグリーン | 50m | 2,100円 |
![]() タフロン速攻 | フロロカーボンライン | 1.78 | 0.1,0.125,0.15,0.175,0.2,0.25,0.3,0.4,0.5,0.6,0.8 | ナチュラル | 60m | 1,850円 |
気になる水中糸があれば「専用仕掛けシリーズ」で試すのもアリ

使ったことがない水中糸や新製品を購入する際に「自分の釣りスタイルや好みに合っているのだろうか」と、不安に思うこともあるのではないでしょうか。
実際に筆者も、さまざまなメーカーの水中糸を試してみたものの、一度仕掛けを作っただけで無駄にしてしまった経験が数多くあります。
そんな無駄を省くためにもおすすめなのが、ダイワ鮎「「専用仕掛けシリーズ」です。
今回ご紹介した水中糸の完全仕掛け・張替仕掛け・水中仕掛けをラインナップしており、スプール巻きを購入して仕掛けづくりする前に一度お試ししてみたい方に適しています。
ダイワ鮎「「専用仕掛けシリーズ」に関しては、以下の記事で詳しくご紹介しているので、気になる方は参考にしてみてください。
